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後進国
 経済的に遅れた国。
 先進国の対語として使われたが、差別的な意味が強くなってきたので禁じられた。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:発展途上国開発途上国新興国、など
興信所
 個人や企業の信度を調査する会社。
 一時期言い換えが求められたが、今は普通に使える?
 もしかしたら怪しい探偵事務所も帝国データバンクや商工リサーチのような大手調査会社も、興信所とひとくくりにされるとイメージが混乱するためかもしれない。
死語判定:低俗語 言い換え推奨
使用時期:1892年〜
言い換え:信用調査会社探偵事務所データバンクリサーチ会社、など
紅白
 赤と白だが、イメージの悪い「赤」に対して縁起が良いとされる「紅」に置き換えたもの。
 紅白の歌合戦、紅白の垂れ幕、紅白まんじゅう、紅白帽など、かつては赤と白について「紅白」と表現していた。
 特に戦後「紅」が使われる場面が減って、「赤」に変わりつつある。これは1932年以降の学習指導要領に影響があるともいわれる。
 今も「紅白」が使われないわけではないが、平成生まれで7割、団塊の世代でも4割は「赤白」派である。
死語判定:老人語
使用時期:
言い換え:赤白
(こう)()
 本来の意味は土木、鉄道、電気工事などで働く技術者。
 だが差別的な意味で工場で工場で日雇いで働く人をも差すため、禁じられた。
 同時に「工夫(くふう)」とも混乱するため、使用されないことが望まれる。
死語判定:低俗語 言い換え推奨
使用時期:
言い換え:土木技術者鉄道技術者電気工事士工場労働者工場作業員、など
鉱夫
 鉱山で鉱石の採取に従事する労働者。
「鉱員」に言い換えられた。
死語判定:絶滅語
使用時期:
言い換え:鉱山労働者鉱員、など
炭夫
 炭坑で作業する労働者。
 国内の炭鉱がなくなったため、使われなくなった。
死語判定:絶滅語
使用時期:
言い換え:炭坑労働者坑内作業員、など
小金持ち
 2014年現在の定義では資産が1億円以上ある人、ないし年収が3000万円以上ある人のこと。
 言葉自体は消えていないが、長引く不況と勝ち組、負け組の二極化によって小金持ち層が減ったため、使われる機会を失っている。
死語判定:現役語
使用時期:
言い換え:
コギャル
@高校生ギャルの略。ミニスカートにルーズソックスという制服ファッションのこと。のちに奇抜な私服姿にも拡大される。
Aマスコミがコギャルを「子ギャル」と勘違いしたのか、社会常識や発想がお子様な女子高生を揶揄する言葉として使ったため意味が一気に変わった。
 現在は社会常識やモラルの低いティーンエイジャーの意味になり、援助交際のような社会問題を起こす際に使われる言葉になっている。
死語判定:@絶滅語、A中年語
使用時期:@1993年〜、A1990年代後半〜1999年
言い換え:
黒人
 肌の黒い人種の人。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:〜国人、など
心が折れる
 気持ちが落ち込んだり、くじけたりするなどの精神状態。
 この表現は歴史上4回生まれ、過去3回は定着しないまま消えていった。
 1回目は平安時代。杜甫の詩の訳語として「心が折れる」という表現が使われた。
 2回目は江戸時代の1714年。その頃に使われた古文書の中に「心折れる」が使われていた。(小学館日本語大辞典)
 3回目は大正時代の1921年。芥川龍之介が短編小説「好色」の中で使っている。
 現在の「心が折れる」は女子プロレスの神取忍が1990年、文芸春秋誌のインタビューで使ったのが最初とされる。
 記事は1987年7月18日の対ジャッキー佐藤戦の壮絶なケンカマッチを振り返ったもので、記事中に8回も使われていた。
 このインタビューが1993年に文庫化されると、すぐにプロレスマンガで使われ、文庫化にあたって解説を書いた夢枕漠氏も「心が折れる」を使い始めた。そしてスポーツで使われる表現の一つとして広まっていたが、なかなか世間に定着はしなかった。
 それが急に普及するのが2010年頃から。それがストレス社会を表現する言葉として使い勝手が良いため、急速に定着したように思われる。
 さて、今回は定着するだろうか。
死語判定:普及語
使用時期:1990年代後半〜
言い換え:くじける、など
乞食(こじき)
 経済的に貧窮している人。
「低所得者」への言い換えが勧められているが、将来的にこれも禁じられる可能性がある。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:低所得者、など
孤児院
 事故などで身寄りを失った未成年者の保護施設。
 1948年の法改正で「養護施設」に言い換えて以降は、差別語として使われ続けている。
 日本では育て親のない子どもの数が欧米各国と比べて人口比で1桁も少ないため、根深い偏見がある。
 なお老人ホームの増加と共に、1998年からは「児童擁護施設」という呼称に変わっている。
死語判定:差別語 歴史上の必要がある場合のみ使用可
使用時期:〜1948年
言い換え:児童養護施設、など
五体満足
 健康体の意味。
 身体障害者を遠まわしに差別する言葉として禁じられる。この理屈だと健康は病気の人を差別する意味になるが。
 なぜか「五体不満足」は禁じられてない。
死語判定:不適切語 使用禁止
使用時期:
言い換え:健常体元気健康、など
ごちる
 独り言を口にする。古語の慣用表現にある「(ひと)()つ」から前半を欠落させた上に現代語化させた間違った用法。
 一部のライトノベル作家が使っているが、ほとんど広まっていない。
 それ以前に「独りごつ」自体が死語化している。
死語判定:瀕死語 今は誤用なので言い換え推奨
使用時期:1990年代後半〜
言い換え:独り言つこぼすつぶやく、など
小使い
 学校で教職以外の雑務を担当する職員。
 差別的に使われるため「さん」付けを義務づけ、後に「用務員」と言い換え、更にそれも差別語になったため、現在は「校務員」などと呼ばれる。
 なお2014年現在の呼び方は自治体によって異なり、共通の呼び方が存在しない。
 また子どもの「おこづかい」を漢字で書く場合は「お小遣い」とし、「お小使い」の表記も禁止。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:〜1976年
言い換え:校務員業務員学校職員学校補助員管理作業員、など自治体によって変わる
コックさん
 主に西洋料理を作るお店の料理人。ケーキ職人を含むこともある。
 イメージ戦略か、1990年代後半からシェフやパティシエなどに置き換えられた。
 なお、コックが米俗語の男性器を意味するために禁止用語にされたという説もあるが事実は不明。そういう勘違いは否定できない。
死語判定:中年語
使用時期:〜1990年代後半
言い換え:料理人シェフパティシエ、など
()百姓(びゃくしょう)
 貧乏でわずかな農地しかない人。
 農家(百姓)の下で小作人をする人。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:小作人小作農、など
〜小町
@小野小町が絶世の美女とされるところから美人の代名詞とされ、「〜小町」と語尾につけて呼ばれた。
 昭和時代のテレビや週刊誌が乱発していたため、激しく昭和臭を感じる。
A能面の老女を小町と呼んでいたことから、「かつて美人だった老人」の意味。@の意味が昭和臭がすることからの皮肉?
 かなりローカルではないかと感じるが、ネットでは2つの意味のどちらか判別が難しいものが多い。
死語判定:@中年語、A要経過観察語
使用時期:@〜昭和時代、A平成?
言い換え:美人〜、など
高麗(こま)(ねずみ)
 遺伝子異常で内耳に障害を持ち、それでいて落ち着きがないため、せわしなくコマのように回り続けるハツカネズミ。
 実験動物だが、そこから休みなく異常行動をする人を意味するようになった。
 言い換えの「独楽鼠」だと奇行ではなく鼠車を一生懸命回してるイメージがあるため、「独楽鼠のように働く」など好意的な意味で使われている。
 同じ発音なのに漢字が違うだけでイメージが変わる好例。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:独楽(こま)(ねずみ)、など
小役人
 地位の低い役人。上司の言いなりでしか動けない力量の小さい公務員。
 地位はあっても杓子定規や保身、省益でしか動かない公務員や役人風を吹かせた人を含めた、差別的な意味で使うことが多い。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:下級官吏下級役人不良公務員木っ端役人、など
転び〜
@江戸時代、キリシタン信者が仏教徒に変わること。
A芸者などが芸妓ではなく、売春を始めること。
B宗旨替え。これまで言ってきた意見を変えた人。
C転向者。転職した人。
死語判定:老人語
使用時期:@A江戸時代〜、BC幕末〜
言い換え:BC〜崩れ
混血
 親が別の民族、ないし別の国籍を持つ子供のこと。
 差別語とされ「ハーフ」への言い換えが推奨されていた。今は「ハーフ」も差別語に指定されている。
死語判定:差別語 使用禁止
使用時期:
言い換え:ダブルハイブリット、など
コンコンチキ
前に付く言葉を強調したり、人物や事柄を冷やかす時に使う言葉。コンコンチキは狐のこと。
死語判定:老人語
使用時期:江戸時代〜
言い換え: